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ニュース コラム

【朝晴れエッセー】ランドセル・4月6日

 息子の真新しいランドセル。自分で選んだ深緑色のランドセルに息子は大興奮。ニンマリご満悦の様子にこちらも笑みがこぼれます。

 私にはランドセルにまつわる苦い思い出があります。同じ頃、私にも叔母から真っ赤な新品のランドセルが届きました。

 待ちに待った小学校での新生活も落ちついた頃、お友達から「千都(ちづ)ちゃんのランドセルおばあちゃんみたい」。その日からランドセルは私の宝物ではなくなりました。

 その頃本革より安価な合皮のモノが出始め、多くの友達がツルンとした肌ざわりのランドセルを手にしていました。私のランドセルへの扱いはどんどん雑になり、シワクチャな上にキズだらけ。愛着は完全になくなっていきました。

 6年生になったとき、友達の大切に扱う様子を目の当たりにした日から手提げカバンで通学するようになりました。

 「ランドセル持ってこんかい!!」。先生の怒声が響きます。それでも私がランドセルを手にすることはありませんでした。

 「ママ、このランドセルかっこいいでしょ!!」

 「うん。すっごい似合ってる。大事にしてあげてね」

 「うん!! 分かった!!」。息子の無邪気な声にようやく私の苦い思い出が癒やされていきました。

吉田千都 44 横浜市都筑区

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