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【主張】厚労職員の会食 省内一丸でコロナ対策を

 「5W1H」という言葉がある。文章や報告の基本で、いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように-を指し示す。

 この全ての要素において、弁明の余地のない不適切な行動だった。

 新型コロナウイルスの感染再拡大を警戒して国民に大人数での会食を控えるようお願いしている中、時短営業の要請が続く東京都のど真ん中で、当の厚生労働省の職員23人が、送別会名目で、深夜まで会食していた。

 田村憲久厚労相が「国民の信用を裏切った」と謝罪し、加藤勝信官房長官が「一体何をやってんだという思いを強くもった」と憤ったのは当然だろう。

 何より、こうした行動が国民からどう見られるかという自覚や想像力の欠如には愕然(がくぜん)とする。

 自民、公明両党の幹部議員が深夜の会食に及び、菅義偉首相が陳謝した事態は、よもや人ごとにすぎなかったか。

 24日に行われた会食には、介護報酬などを担当する老健局老人保健課の課長を含む職員の大半が出席した。多くは会話中にマスクを外していた。午後11時まで営業している店を探して銀座の飲食店を予約した。宴会は翌午前0時近くに及び、十数人が最後まで残ったのだという。

 3月末は別れの季節だ。卒業式や謝恩会、歓送迎会について自粛を呼びかけ、会食は家族のみか4人以内でお願いしていたはずだ。担当官庁の厚労省職員による大人数の送別会に国民が反発を覚えるのは当たり前の感情だ。

 厚労省の担当者が新型コロナ対策に昼夜を問わず尽力していることは知っている。だが、老健局が新型コロナを直接担当していないからといった言い訳は通らない。外部から見れば一緒である。

 ワクチン接種や検査体制の強化が遅々として進まないのも、厚労省のこうした姿勢が影響しているように受け取られても仕方がないではないか。

 自粛警察の横行や行き過ぎた監視社会は決して望まないが、このケースは質が悪すぎる。

 厚労省は早急に調査し厳正に処分する方針を明らかにしている。だが、処分だけで国民の信用を取り戻すことはできない。

 求められるのは、省内一丸となって新型コロナ対策にあたり、感染収束に向けて結果を出すことである。

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