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【論壇時評】4月号 危機下の「日本型リーダー」とは 文化部・磨井慎吾

首都圏1都3県の緊急事態宣言を21日までで解除すると決定し、記者会見する菅義偉首相 =18日夜、首相官邸
首都圏1都3県の緊急事態宣言を21日までで解除すると決定し、記者会見する菅義偉首相 =18日夜、首相官邸

 年初に発令された2度目の緊急事態宣言が、2カ月半ぶりに全面解除された。年明けに急落して一時は危険水域が近いとまで言われた菅義偉(すが・よしひで)内閣の支持率もやや持ち直し、ここしばらくは低空飛行ながらも不思議な安定を保った政権運営が続いている。コロナ禍打開の切り札と期待されるワクチンの接種はなかなか進まず、指導者の資質にも少なからず不満があるものの、いまの時点ではひとまず任せるしかない。そんな鬱屈(うっくつ)したムードを反映してか、今月号の論壇誌では危機下のリーダー像に関する議論が目立った。

 緊急事態宣言中に生じた、支持率にプラスの影響を与えそうな変化といえば、ピークの1月上旬には1日約8千人を数えた全国の新型コロナウイルス新規感染者数が、3月下旬現在では1千人台にまで低下したことがまず挙げられるだろう。

 この状況について、「菅政権になってから、コロナ対応への評価と内閣支持率が同じ動きをするようになった」と読み解くのは遠藤晶久・三村憲弘・山崎新の政治学者3人による「世論調査に見るコロナ下の理想のリーダー像」(中央公論)。同論考は昨年10月後半から11月前半に行われた世論調査を基に、有権者が首相のどのような資質に対して期待を抱いているかを分析する。

 回答者全体で、「政府や自治体は、経済活動を多少犠牲にしても、感染防止策を優先すべきだ」という意見に賛成した割合は、実に76%に及んだ。コロナ禍の最中での有権者の最大の関心事は、政権が目玉として掲げる携帯電話料金値下げのような個々の具体的政策などではなく、まずシンプルに感染者数を減らすための全般的対応にあるとみてよい。そして「国際感覚」「誠実さ」「親しみやすさ」など有権者が首相に求める8つの代表的資質のうち、コロナ対応との関連を示したのは「危機管理能力」と「説明力」の2つであり、中でも政府のコロナ対応への評価を押し下げる重要要因になっているのが、「説明力」の低さだという。

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