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【ソロモンの頭巾】長辻象平 原子力水素 地球を守る日本の次世代原発

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 脱炭素社会への潮流の中で二酸化炭素(CO2)を排出しないカーボンフリーの新エネルギーとして水素が存在感を増している。

 水素が燃えて出るのは水だけだ。熱量も大きいし、燃料電池で使えば電気を生み出す。輝く星だが、問題はどんな素性の水素を使うかだ。製造工程でCO2を出した水素では無意味だし、そうでない水素でも生産効率が低いとエネルギーの無駄になる。

 こうしたマイナス要素を超越した夢の水素製造技術が日本にある。次世代原発「高温ガス炉」は、電気と同時に水素を無限につくることができるのだ。

◆水素は元が重要

 水素の製造技術は複数ある。大量生産の主流は天然ガスや石炭を原料とする「改質」という方法。高温の水蒸気で天然ガスなどから水素を分離するのだが、同時にCO2も発生する。

 近年、新燃料として注目されるアンモニアもこの方法による水素を用いているので理想のカーボンフリーとはならない。

 太陽光発電などで水を電気分解すると水素が得られる。CO2は出ないが、エネルギーロスが出る。余剰電力の貯蔵なら既に揚水発電が実用化されている。

◆先進高温ガス炉

 原子力発電もCO2を排出しないが、福島事故以来、逆風の中にある。

 だが、日本原子力研究開発機構が開発中の高温ガス炉「HTTR」(茨城県大洗町)は原理上、炉心溶融事故とは無縁なのだ。しかも世界が志向する小型モジュール炉だ。

 高温ガス炉の特徴は普通の原発より3倍高い950度の高温をヘリウムガスで取り出せることにある。

 この高温ガスでガスタービンを回して発電しつつヨウ素と二酸化イオウが関係して循環的に進む水の熱化学分解によって水素を生産できるのだ。

 IS(ヨウ素・イオウ)プロセスと呼ばれるこの反応の工業化は困難視されていたのだが、HTTRの研究チームは2年前に長時間運転の目安となる150時間の連続水素製造を達成している。

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