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【スポーツ茶論】バイデン米大統領の挑戦 黒沢潤

1月25日、米ホワイトハウスで記者会見するバイデン大統領=ワシントン(AP)
1月25日、米ホワイトハウスで記者会見するバイデン大統領=ワシントン(AP)

 78歳の最高齢で米大統領に就任したバイデン氏は、29歳の若さで上院議員に当選した。しかし、その少年時代は苦渋に満ちていた。彼を苦しめたのは重度の吃音(きつおん)だった。

 「ユー、ガ、ガ、ガ、ガ、ガイズ(お前たち)、シャ、シャ、シャ、シャ、シャラップ(黙れ)!」。吃音に悩まされたバイデン氏は子供の頃、自身をからかう仲間を黙らせるときですら、どもった。教師も「ミスター、バ、バ、バ、バ、バイデン!」と呼ぶ始末。バイデン氏は吃音を悲しげに「まるでモールス信号のようだった」と振り返る。

 幼少期ならいざしらず、成長した学校時代の吃音の苦しみはどれほどだったか? 大きなハンディを背負い、恥辱で身を隠したいほどの彼の心情は、察して余りある。

 米紙ニューヨーク・タイムズによると、彼はやがて、デラウェア州の高校のアメリカンフットボールチームに“居場所”を見つけ、タッチダウンを何度も決めるなど活躍した。彼の高校時代を知るジャーナリストは「いずれ、州を代表する選手の一人になったかもしれない」と、その活躍ぶりを述懐。スポーツ専門局ESPNも「彼は吃音で苦しんでも、運動神経が彼自身を奮い立たせた」と指摘する。

 バイデン氏も自叙伝で振り返る。「会話は不自然でも、スポーツをするときは自然そのものだった。私は吃音でも、『俺にボールをくれ』といつも言う男だった」。アメフトは、闇のトンネルの先にある“一筋の光”だったろう。

■   ■

 「ジョー・バイデン」の著者、エバン・オスノス氏は、大統領に就任したバイデン氏について同紙に「スポーツを『多種多様な人が共存し、時に一体となる場所』とみなすのは明確だ」と指摘する。

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