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【主張】武漢封鎖から1年 発生源の徹底究明を急げ

 新型コロナウイルスが世界で最初に猛威を振るった中国の湖北省武漢市が突如、都市封鎖されてから1年がたった。

 武漢の封鎖はおよそ2カ月半続いたが、時すでに遅く、新型コロナは世界中へ広がった。

 パンデミック(世界的大流行)は続き、感染者は9700万人を超え、死者は200万人を上回る。

 コロナ禍を克服し、将来襲ってくるであろう未知のウイルスに備える上で、新型コロナの発生源や初期の対応を検証することは欠かせない。にもかかわらず、中国の習近平政権がいまだに協力的でないのは問題だ。

 世界保健機関(WHO)の総会決議に基づき設置された独立委員会が中間報告書を公表し、中国政府とWHOの初動に遅れがあったと批判した。

 報告書は中国について「地方や国の保健当局が(昨年)1月に公衆衛生対策をより強力に実施できたはずであることは明白だ」と指摘した。WHOについては、緊急事態宣言の発出を昨年1月22日の緊急委員会で見送り、同月30日まで遅らせた点を「理由が明らかになっていない」と問題視した。

 中国外務省の報道官は会見で、中国が最も早く世界に警鐘を鳴らしたと反論し、「すぐさま断固とした方策を決め、感染と死亡を減らした」と強調した。

 中国は感染を抑え込んでいるようにみえる。習国家主席は昨年9月の時点で、新型コロナ対策で重大な成果を挙げ、「共産党の指導と社会主義制度の顕著な優位性」を示したと演説した。

 だが、習政権は新型コロナの初動段階で隠蔽(いんぺい)に走り、情報公開を含め、対応が遅れた点は看過できない。それをなかったことにする宣伝に乗せられるわけにはいかない。WHOの緊急事態宣言の遅れもテドロス事務局長が習政権に忖度(そんたく)したからだった。

 WHOの国際調査団が武漢入りしている。ポンペオ米国務長官(当時)は15日の声明で、中国科学院の武漢ウイルス研究所で2019年秋に数人の研究者が新型コロナと同様の症状を呈していたとして徹底した調査を求めた。

 中国政府が「起源の調査問題を政治化することに断固反対する」として発生源の究明に後ろ向きなのはおかしい。調査団に行動の自由を保障し、全面的に協力すべきである。

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