PR

ニュース コラム

【スポーツ茶論】一から出直す勇気に学ぶ 蔭山実

 米国の4大スポーツで、一から出直しに挑んでいる大選手がいる。NFL(米ナショナル・フットボールリーグ)のトム・ブレイディ選手、43歳。ニューイングランド・ペイトリオッツでクオーターバックとして20年間プレーし、NFLの頂点、スーパーボウルを6度も制覇した超大物だ。その経歴に未練なく別れを告げ、新チームで新たな選手人生に乗り出した。

 しかも移った先は、長らく低迷していたタンパベイ・バッカニアーズ。極寒の北東部ニューイングランドから温暖な南東部フロリダ州に職場を移すというのも大きな変化だが、司令塔であるクオーターバックがチームを変えるのはプレースタイルの違いから大選手でも容易ではない。

 しかし、「場を変えて自分を究めることは素晴らしいことだ。人間は強い。昔に戻って同じように努力する」。コロナ禍の合間、オンライン会見でブレイディ選手はこう語った。この英断に触発されたのか、栄光を支えたかつての同僚が引退を撤回して現役に復帰し、同じチームに合流。その力もあってプレーオフ進出を果たした。

 今季のスーパーボウルはバッカニアーズの本拠地が会場となる。本拠地のチームが出場したことは過去に一度もない。日本時間18日も勝って出場に王手、新たな門出に奇跡への期待が募る。

□   □

 ブレイディ選手は4年前に初来日し、東京・台場の有明コロシアムで日本の学生を対象に指導教室を行ったことがある。スタンドから眺めるだけだったが、40歳間近でもスマートに鍛えられた長身から軽やかなステップでボールを投げる姿はテレビ画面では感じられない厳かさがあった。

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ