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【一筆多論】準同盟しか許さぬ憲法9条 榊原智

衆院憲法審査会に臨む与野党の委員ら。中央は細田博之会長=3日午前、国会・衆院第18委員室(春名中撮影)
衆院憲法審査会に臨む与野党の委員ら。中央は細田博之会長=3日午前、国会・衆院第18委員室(春名中撮影)

 「力による現状変更」をねらう中国を念頭に、日本と米国、オーストラリア、インドの安全保障協力が進んでいる。日米豪印の外相は10月の会合で「自由で開かれたインド太平洋」推進で一致した。この4カ国の海軍、海上自衛隊は翌月、インド洋で共同演習を行った。レイノルズ豪国防相は「4カ国が安保上の共通利益のために協力する意思を示している」と語った。

 豪州の首相、外相、国防相は新型コロナウイルス禍にもかかわらず、10月から11月にかけて来日した。日豪首脳は安全保障・防衛協力を「新たな次元」へ引き上げることで合意した。日豪「準同盟」の深化だと報じられたが、これは政府関係者もよく使う概念だ。

 英仏両国も中国牽制(けんせい)のため、海空軍を西太平洋に派遣するようになった。英国は5年前に策定した国家安保戦略で日本との関係を「同盟」と記した。英国は今年10月、ロシア軍参謀本部情報総局(GRU)が東京五輪・パラリンピックを標的にサイバー攻撃を仕掛けていたと明らかにした。BBCは、ラーブ英外相が「同盟国との協力を続け、今後の悪意あるサイバー攻撃に対抗する」と述べたと報じた。この同盟国とは日本を指している。

 ジョンソン英首相は9月に英議会で、米英豪、カナダ、ニュージーランドの英語圏5カ国による機密情報共有の枠組み「ファイブアイズ」への日本の参加について、「私たちが考えているアイデアだ」と語った。

 著名な戦略家のエドワード・ルトワック氏は、戦略に関する「逆説的論理」の一つとして、大国が急速に台頭しても、各国が警戒感を持ち、連携して対抗することでその大国が苦境に陥りがちだと説く。中国をめぐり、この論理はすでに発動しているようである。

 米中対立が激化し、米国が自由と民主主義を尊ぶ国々に協力を求め、日米で同盟強化が叫ばれるのも同じ話だろう。

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