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【北京春秋】「音むき出し」の是非 迷惑許容のたくましさ

国慶節を迎え、中国国旗が掲げられた北京駅=10月1日(共同)
国慶節を迎え、中国国旗が掲げられた北京駅=10月1日(共同)

 1日から上海市の地下鉄車内で、スマートフォンなどの電子機器の音声を外に漏らすことが禁止された。中国では公共空間でもイヤホンなどを使わずにドラマや音楽、ニュースなどの動画を視聴し、周辺に騒音をまき散らす行為は珍しくない。広西チワン族自治区でも来年から同様のルールが導入されるといい、騒音規制の動きは全国的に広がりそうだ。

 首都北京の地下鉄車内でも数年前までは、幼い子供を連れた高齢者の物乞いがカラオケを歌いながら各車両を練り歩く光景が見られたくらいだから、中国の公共空間に対する意識は急速に変わりつつある。

 高速鉄道の車内では今も「音むき出し」視聴が一般的だ。携帯電話の使用も声を落とすどころか、スピーカー機能を使って大音量で会話するケースが目立つ。体調の悪いときには静寂に包まれた日本の公共空間が恋しくなる。ただ、裏返せば中国人は「他者に多少迷惑をかけても、それを互いに許容する余裕」を持っているということでもある。「他者の目を気にしない自由」には、ある種の精神的なたくましさを感じる。

 他人から迷惑をかけられるのは絶対に許せない-。一部の日本人が神経過敏となり、おおらかさを失いつつあるようにみえる風潮のほうが最近は気になる。(西見由章)

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