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【新聞に喝!】「Go To」の功罪、調査報道を インド太平洋問題研究所理事長・簑原俊洋

羽田空港の出発ロビーに置かれた「Go To トラベル」の看板=11月21日午前
羽田空港の出発ロビーに置かれた「Go To トラベル」の看板=11月21日午前

 政府が打ち出した需要喚起策「Go To トラベル」の実態とは何なのか。出張でホテルを頻繁に利用する筆者は、日本各地での現場の様子をつぶさに観察できる。

 まず、インバウンドが止まったことで、ホテル内で外国人と遭遇する機会もめっきり減った。需要急減を受けて多くのホテルは、コスト削減のために従来提供してきたサービスを減らした。部屋の掃除の回数、アメニティーの質と数、新聞や飲料水の提供の有無など多岐に及ぶ。これにより、ホテルの格とサービスの実態との間でミスマッチが生じるようになった。とはいえ、コロナ禍という状況に鑑み、かつ宿泊料も下がったことで、致し方ないと割り切った常連客も多かったのではあるまいか。

 ところが「Go To」の開始によって、状況は一変した。主要都市あるいは主要観光地のホテルで、ロビーは宿泊客でごった返し、チェックインで長蛇の列を成す。感染拡大の防止にいいはずはない。さらに、筆者が宿泊した各ホテルのマネジャーも認めていることだが、制度の効果を当て込んでサービスを下げたまま一気に値上げに転じたのである。これでは値上げ分の水増しと政府から補填(ほてん)される部分(われわれの税金)の二重取りに等しい。足元が苦しいのは分かる。だが、インバウンド需要が旺盛だった頃、1万円前後で宿泊できていたホテルが6万円超と強気の価格設定をしていたことを振り返れば、あまり同情できないのが本音である。

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