PR

ニュース コラム

【主張】勤労感謝の日 歯食いしばり乗り切ろう

 「勤労」という言葉の重みがこれほど痛切に感じられたことは、そうはないだろう。

 新型コロナウイルス禍のもとでの勤労感謝の日となった。祝日法では「勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」日である。

 だが、尊びたくても仕事を失った人がたくさんいる。コロナ関連の倒産が相次いだ。解雇や雇い止めも多く出ている。悲惨な現実である。

 早期退職者や希望退職者を募集する企業も今年、相次いでいる。経済活動の再開で持ち直す兆しを見せていた業種も、感染拡大の第3波の到来で再び先行きが見通しにくくなった。

 どれほど多くの人が逆境にあえいでいることか。なんとか歯を食いしばって乗り切りたい。

 事業や雇用を継続し、また創出するために、政府は無論、民間もぎりぎりのところでなお知恵を絞りたい。

 従業員を異業種に出向させる「雇用シェア」という取り組みがある。日本航空は客室乗務員らを自治体などに出向させてきた。コロナ禍で今は需要が減っている業界でも、貴重な戦力として迎えてくれる業種はきっとある。

 誰もが働くことで社会に尽くしている。祝日法に言う通り、この日は「国民たがいに感謝しあう」日である。もともとは新穀を神に供える新嘗祭(にいなめさい)の日だった。

 協力して働いてきた農耕民族の精神を思いたい。非常時に仕事をなくした人がいるなら国民全員で支え合う気持ちを持とう。

 万が一、暮らしが立ち行かなくなったら、生活保護やフードバンクなどさまざまな支援を受けることをためらうべきではない。

 コロナ禍のもとでも、医療や介護の従事者をはじめ、清掃員、運送業者、スーパーの店員ら人々の暮らしに不可欠ないわゆる「エッセンシャルワーカー」は、懸命に仕事を続けてくれている。その活動に改めて感謝したい。

 新型コロナウイルスは在宅勤務など新しい働き方も一気に推し進めた。その効率性が理解される一方で、実際に言葉を交わしながら仕事をすることの大切さを感じたケースもあっただろう。

 第3波を迎えて現実の行動はまた制限せざるを得ない。しかし困難な状況でも仲間とともに働き、そのことで社会に尽くすのだという思いは、忘れないでいよう。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ