【朝晴れエッセー】私の手・11月15日
太くて短い指の私の手を、じっと見る。
思えば私と長年つき合い、私とともに過ごしてくれ、喜びも悲しみも見て、私の人生を一番よく知ってる手です。
先日、1歳半の孫が遊びに来ました。食後、「ごちそうさま」と、幼い両手を合わせる。一緒に遊ぶと「もういっかい」と言いながら幼い右手人さし指を立てる。かわいくてたまらない手でした。
私の手は、親に手をつないでもらい、育ててもらいました。
のちに、夫と手をつなぎ、私の左手薬指には42年前に、結婚指輪をはめてもらってます。
子供ができ、私の手は子供と手をつなぎ、今では幼い孫の手をつなげ、幸せな手となりました。
私の手は、子供たちが食べ盛りのときは、餃子をたくさん包みました。コロッケもたくさん丸めました。
せっせと布で手作りするのも、楽しいひとときでした。
私の手に心から「ありがとう」と感謝でいっぱいになりました。
これからもずっと、私の人生を見守ってほしく思います。
私の手で、たくさんの幸せを、皆に届けられたらと願ってます。そっと両手を合わせ、幸せを祈る私です。
小林由美子(68) 神戸市東灘区