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【風を読む】左翼に学ぶ?生き残り戦略 論説副委員長・沢辺隆雄

 「モテ親父(おやじ)になろう!」という表紙のサブタイトルに引かれたわけではないが、本紙正論執筆メンバーでもあるエッセイストで動物行動学研究家、竹内久美子さんの新著『動物が教えてくれるLOVE戦略』(ビジネス社)を一気に読んだ。モテなくていい(モテるはずもない)、私たちのような中高齢世代も楽しく読める。

 ゴリラやツバメ、サケ、トカゲなど豊富な事例をもとに生き残り、子孫を残すための戦略などを探っている。

 その中で「モテない男は左翼となる」という、これまたギョッとする一節が目を引いた。

 詳しくは同書を読んでいただきたいが、乾燥地帯にすむトカゲを取り上げ男性ホルモンの代表格である「テストステロン」のレベルが低いオスが連携する事例を紹介している。魅力に欠けるオスは連携する、というのだ。

 そして人間の世界に転じ、ある学会(日本学術会議ではない)の例などから、「日本型リベラル…共産主義が失敗に終わったことが判明した今でも、その思想にしがみついている人々」の「発言活動がやたら活発な上、各人の連携が実に密」だと指摘する。

 「左翼の主張の最大のキーワードは『平等』」だとし、「1人だけ抜け駆けしてモテることは許さない」主張に思えるとも。

 では右翼はモテるのか、といった疑問や賛否はあろうが、「平等」という主張には注意が必要だと、改めて教育関係者の方々に申し上げたい。

 学校では、現実の「競争」から目を背け、「悪平等」と揶揄(やゆ)される教育がなかなか変わらない。象徴的なのが、小中学校の全国学力テストだ。昭和30年代に日教組の反対運動で中止され、ようやく復活して10年以上たつが、文部科学省をはじめとして、いまだに「順位付け」はダメだという。

 だが競争がなければ向上はない。秋田や福井県などの好成績の裏には、若手教員らの指導力を高める工夫などがある。「平和」と同様、「平等」と唱えるだけでは、成績は上がらない。

 昨今の大学入試改革でも「1点刻み」「一発勝負」が悪者扱いされてきた。1点を笑う者が1点に泣くのは、社会の常識だ。「平等」の甘いささやきには、くれぐれもご用心を。

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