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ニュース コラム

【朝晴れエッセー】2人の祖母・10月29日

 私にはおとなしいおばあちゃんと活発なおばあちゃんがいる。

 おとなしいおばあちゃんは今年になってから数カ月入院しており、コロナで面会もできず、様子もわからなくて不安な日々だった。病院から連絡がないのが、無事である証拠と言い聞かせて。

 そんななか、急に退院することになり、朝お世話になっている施設に会いに行ってきた。ビニールカーテン越しに血色の良い笑顔が見られて、自然とこみ上げてきた涙を我慢した。

 距離をとって、マスクもして声も届きづらいけれど、私の妹2人の名前もいつも通り間違えていたから安心した。ひ孫である私のおいっ子がおばあちゃんの手を触りにいこうとしたけれど、できない寂しさを感じないよう皆でたくさん話しかけた。

 別れ際のお決まりである握手をできる日が早くきてほしいと切実に願っている。

 一方、活発なおばあちゃんは友人も趣味も多く、観劇などに出掛けるとよく知らない隣の人に話しかけられるような人柄だ。

 ただコロナのせいで長年続けていた習い事もやめざるを得なくなり、落ち込んでいないか朝メールをしてみた。

 80を超えて覚えたメールで「優しい言葉をありがとう、今日も気をつけていってらっしゃい」と言ってくれる。実家を出てから、誰かに見送られることがなくなったので、すごく温かい気持ちになった。

 2人に見守られている幸せを感じて、アラフォーの初孫は今日も張り切って仕事に向かいます。

 長田幸香 37 大阪市浪速区

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