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【大阪特派員】山上直子 責務と自負、看護師の底力

大阪サクヤヒメ大賞を受賞した大阪府看護協会の高橋弘枝会長(中央)=8日、大阪市内(黒川信雄撮影)
大阪サクヤヒメ大賞を受賞した大阪府看護協会の高橋弘枝会長(中央)=8日、大阪市内(黒川信雄撮影)

 「ありがとうございます」

 声がつまって少し涙声になった。大阪府看護協会会長の高橋弘枝さん。大阪商工会議所が、活躍する女性リーダーらを顕彰する「大阪サクヤヒメ表彰」で今月8日、今年の大賞に選ばれ、そのスピーチでのことだった。

 新型コロナウイルスの感染が広がり始めた今春。府から「医療崩壊を防ぐために1500床の軽症者宿泊施設を整備したい」と相談を受けた。府内では3月下旬から感染者数が増え始め、4月に入ると連日100人近い新規感染者が出ていた。

 「看護協会がやらずにだれがやるんだ、という気持ちでした」と高橋さんは振り返る。「同時にこれはまさにナーシングホームの運営だとも思ったんです」。ナーシングホームとは、看護師が主体となって患者をケアする施設で近年欧米で広がっている。

 高橋さんは看護師の派遣だけでなく、軽症者宿泊施設(ホテルなど)での健康管理業務などを一手に引き受けることにしたのだ。実はそのため結果的に運営上のさまざまな工夫ができるようになるが、まだそれは少し後のこと。まず直面したのは看護師の確保だった。府内の看護師たちは、自身が勤める医療機関の仕事で手いっぱいで人的余裕などあるはずもなかった。

 ところが、高橋さんはそのピンチをチャンスに変える。結婚や出産、定年などさまざまな理由で職を離れていた潜在看護師に協会のウェブサイトで募集をかけたのである。しかも、自分の言葉で。

 「職場に戻ってもらうチャンスだと考えた」という高橋さん。その反響は想定を大きく超えるものだった。

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