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【日曜に書く】大阪都構想は“お買い得”か 論説委員・山上直子

街頭演説で支持を呼びかける維新の吉村洋文代表代行(右)=24日、大阪市浪速区(須谷友郁撮影)
街頭演説で支持を呼びかける維新の吉村洋文代表代行(右)=24日、大阪市浪速区(須谷友郁撮影)

 「けっこうだんなあ。ところでうちはなんぼだしまんねん」

 昭和40年代、大阪に国立民族学博物館(民博)を創設することになり(52年開館)、初代館長となる民族学者、梅棹忠夫さんが地元企業にあいさつ回りをしたときのエピソードである。

 <わたしはあまりにも大阪的な反応に絶句した。もちろん国立機関であるから(中略)民間からの出費はまったく期待していない。そのことを説明すると、先方は「ほう……」といって、こんどはむこうが絶句した>(『日本三都論 東京・大阪・京都』から)

すべてが自前

 半世紀も前の話だが、よくも悪くも独立独歩。かつての大阪人の気質がよく分かる。

 梅棹さんは「大阪では、国家が大阪になにかをつくるということはたえてなかったのだ。大阪人はすべて自まえでやってきた」とした。大阪は終始一貫して商業都市だった。

 自身は生まれも育ちも京都だが、大阪で働き、東京にも長くオフィスを構えていた。「三都人」を自任し、その経験からの比較論考である。ちなみに、江戸時代から長らく官僚(武士)政治の中心の東京は権威主義的、観念主義的であるという。

 おもしろいのがお金にまつわる三都比較だ。東京では「きれいな」金の使い方が尊ばれ(多少損をしたとしても)、東京は大阪がケチだと思っているがむしろそれは京都であって(とにかく安くなければならない)、大阪では使うべき時はちゃんと金を使う(ただしリーズナブルな時に限る)という。なかなか的を射ている。

体裁かまわず

 大阪以外ではあまり関心もなかろうと前置きが長くなったが、「大阪都構想」の住民投票が来週に迫った。

 大阪市を存続させるのか、4つの特別区に再編するのかを問う、市民にとっては大きな選択となる。政令指定都市という制度にとっても節目になるかもしれない。大げさにいえば、人口減少時代に大都市の在り方が問われている。

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