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【一筆多論】子供たちの「心を聴く」 沢辺隆雄

自宅などからでも受けることができる授業の様子=大阪府寝屋川市の市立小学校
自宅などからでも受けることができる授業の様子=大阪府寝屋川市の市立小学校

 新型コロナウイルス感染拡大の中、政府の政策もあり、教育分野のデジタル化の加速が求められている。

 教育はやはり「対面」でなければ、教科書も(新聞も)やはり「紙」がいい-などと言っていると、抵抗勢力として排除されそうな気配だ。

 そんな急速な教育改革の中でも忘れてほしくないことがある。

 長年、不登校の子供たちの教育相談にあたっている「開善塾教育相談研究所」顧問の金澤純三氏の言葉を紹介したい。教員研修、いわば教育のプロに向けた講演の中で、豊富な指導経験をもとにした指摘であり、示唆に富む。

 論説委員室にも耳の痛い話だが、教師は意外に他人の言うことを聞いていないのだという。自分が聞きたいことを、子供たちに聞いて満足している教師が少なくない。

 真面目な先生ほど、いろいろ聞きたがり、教えたがる傾向もある。不登校の子供の家庭訪問をし、「なんで学校へ来ないの?」「理由は?」と聞きたがる。「学校に来られない理由を紙に書いて。印鑑も押して」…。これでは笑えない。逆効果だ。

 漫然と、「聞く」のではなく、肝心なのは「子供の言いたいこと、その中身を聴く。心を聴く」ことだという。

 聴くといっても、子供の言いなりになるのとは違う。「この子は今そういうふうに感じているんだ。その感じている中でこういう発言をするんだ」と考える。発言がなかったら、発言できない「影」についても考えをめぐらす。「子供の訴えには意味がある。それをどうやって解決するのかが大事だ」と。

 子供が学校へ行けなくなったのは、きっと嫌なことがあったからだ。叱られたり、責められたりして、自己評価が下がる、自信がなくなる。

 「自己評価が下がらないように、叱らないように、恥をかかせないようにしていけば、子供は必ず学校へ戻る。自信を持たせるということが肝心」だと金澤氏は指摘する。

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