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【iRONNA発】コロナ禍のストレス 「無駄」に克服のヒントあり

筑波大教授の松崎一葉教授
筑波大教授の松崎一葉教授

 □松崎一葉氏

 新型コロナウイルス禍によるライフスタイルの急激な変化にストレスを感じる人も多いだろう。テレワークは究極の「働き方改革」だが、デメリットが露呈し始めているのが現状だ。生きづらさの克服には、「レジリエンス」という考え方にヒントがあるという。

 新型コロナ禍という激動の時代に、役に立つ概念として「レジリエンス」と呼ばれる考え方がある。統計数理研究所の丸山宏元教授の定義によれば、「システムに何らかの擾乱(じょうらん)が生じたとき壊れにくく(resistance)、壊れた後に素早く回復できる(recovery)性質のこと」とされている。

 じっと我慢するだけでは将来的なダメージが大きすぎ、この状況は乗り切れない。むしろストレスにあらがうことなく、流れに身を任せ、その先をしたたかに見据えて「いかに力強く回復するか?」と策を練ること。これがレジリエンスである。

カギは3つの要素

 筑波大の同僚である斎藤環教授の名著「人間にとって健康とは何か」(PHP新書)からこのレジリエンス概念を一部引用して解説する。レジリエンスを達成するためには3つの要素が必要だという。

 1つ目は「冗長性」で、平常時は無駄と思えるようなものが、実は非常時に役立つというものだ。たとえば、阪神間は北から阪急、JR、阪神各社の3路線があり、この短い区間にほぼ並行にあることは無駄だと思われていた。しかし、阪神大震災の際にはそれぞれの路線において分断された地点が異なっていたため、3路線を乗り継げば阪神間の移動が可能だった、というエピソードがある。

 論理的な合理化を進めすぎると「遊び」の部分がなくなり、非常時に立ち行かなくなるということだ。これは組織運営のみならず、われわれの生活や生き方にも応用できるだろう。

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