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【一筆多論】国連「国際協調」のごまかし 内畠嗣雅

 国連憲章は「中華民国、フランス、ソヴィエト社会主義共和国連邦、グレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国及びアメリカ合衆国は、安全保障理事会の常任理事国となる」と定めている。だが、中国の代表権は共産党が支配する中華人民共和国にあり、ソ連は崩壊し、ロシア連邦が後継国家として権益を引き継いでおり、この記述は現実を反映していない。

 国連は1945年10月24日の創設から75年を迎える。憲章には、第二次大戦で「連合国」の敵国だった日本やドイツを対象とした旧敵国条項が残るが、国連の最重要機関である安保理の常任理事国の構成に関する部分も、大国をめぐる激動にもかかわらず、手つかずのままなのである。

 問題の中国、ロシアのうち、中国の代表権については、71年10月25日の国連総会決議が、中国唯一の正統な代表は中華人民共和国であり、(台湾の)蒋介石政権は追放すると決定した。これによって中華人民共和国は国連加盟国となり、拒否権という強大な権限を持つ安保理常任理事国の一角を占めることとなった。世界最大の人口を擁し、核保有国でもある共産党政権の中国を国連の体系外に置くのは現実的でないとの判断だった。

 国連総会決議を受け、世界保健機関(WHO)や国連教育科学文化機関(ユネスコ)などの国連専門機関の代表権も次々と共産党政権側に移り、中華民国(台湾)は国連の体系から排除された。

 だが、今日、民主化を成し遂げ、経済発展した人口2370万人の台湾を国連の体系の外に置いたままにしておくのは、果たして現実的といえるだろうか。

 米国のクラフト国連大使が先ごろ、台湾の国連加盟を支持する発言をし、注目を集めた。クラフト氏は「世界は台湾の国連への全面的な参加を必要としている。特に公衆衛生と経済発展にかかわる問題ではそうだ」と述べた。中国は「中国の主権と領土保全を損なう発言で、強い憤りと反対を表明する」との国連代表部声明でこれに応じた。

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