PR

ニュース コラム

【ポトマック通信】プロレス以下の候補者討論会

米大統領選の1回目の候補者討論会=9月27日、米中西部オハイオ州クリーブランド(ロイター)
米大統領選の1回目の候補者討論会=9月27日、米中西部オハイオ州クリーブランド(ロイター)

 米中西部オハイオ州クリーブランドで行われた米大統領選の1回目の候補者討論会を現地で取材した。建設的な議論には程遠い非難の応酬が目立ち、一部の米メディアが「史上最悪の討論会」との烙印(らくいん)を押したのも無理からぬところだ。

 他人を圧倒的な口数で罵倒することでは天賦の才がある共和党のトランプ大統領が議論をかき回す事態をある程度は予想していたが、トランプ氏の破壊力は想像を上回った。

 不謹慎を覚悟で申し述べるが、トランプ氏と民主党候補のバイデン前副大統領が言い合うのを司会者がさえぎる場面を何度も見ているうちに思い出されたのが、2001年1月4日に行われた新日本プロレスの長州力対橋本真也戦だ。

 この試合では、両選手がプロレスのルール無視の殴り合いを展開し、焦った藤波辰爾社長(当時)が「われわれがやっているのは殺し合いじゃない」と述べて試合を強制終了させ、観客の不興を買った。反則や場外乱闘が横行するプロレスにも、試合を成立させるためのルールは存在するし、完全決着を目指すのは金を払って見に来る観客への礼儀でもある。

 候補者討論会も同じだ。ルールに従って討議をし、有権者が誰に投票するかを見定める材料を提供するのは、候補者の義務ではないか。(黒瀬悦成)

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ