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【思ふことあり】スポーツジャーナリスト・増田明美 故郷を思う気持ちを生かして

親任式に向かうため、官邸を出る第99代首相に選出された自民党の菅義偉総裁=9月16日午後、首相官邸(佐藤徳昭撮影)
親任式に向かうため、官邸を出る第99代首相に選出された自民党の菅義偉総裁=9月16日午後、首相官邸(佐藤徳昭撮影)

 最大の魅力が、中止の最大の理由になってしまった。毎年1月に開催される全国都道府県対抗駅伝競走大会が新型コロナウイルス感染拡大予防のため中止に。女子は38回、男子は25回の歴史を刻み、それぞれ皇后盃(はい)、天皇盃の冠がつく誇り高き大会だ。中学生、高校生の中には泣いている人もいるだろう。

 故郷の勝利に向かって、中学生、高校生、大学生、社会人選手が、女子は9人、男子は7人でたすきをつなぐ。女子は京都、男子は広島で行われ、大会当日だけでなく、2、3日の間、寝食を共にする。NHKが全国放送することもさることながら、選手にとってこの交流こそが大会に出場する魅力だと思う。

 社会人選手の中には中学、高校生活を送った故郷のチームからの出場も認められている。だから中高生は地元出身の憧れの先輩と一緒に過ごし、興奮しながらも全身でいろいろなことを学ぼうとする。目がキラキラしているのだ。

 そして先輩は、後輩の前で恥ずかしい走りはできないと気合が入る。自分の中高時代を思い出して初心にかえることも。応援する側にも郷土愛を確認することができて、私もついつい故郷・千葉県チームの応援に力が入る。たすきだけでなく、いろんな人の心をつなぐ大会なのだ。

 今年はこの交流が心配事となり、中止になったが、中高生の皆さんにはさらに強くなってこの舞台に帰ってきてほしい。

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 故郷という言葉からかけ離れてしまったのが、ふるさと納税である。本来は故郷を応援しようという素晴らしい趣旨だったはず。でも今や返礼品をお得に購入する「節税ネットショッピング」と化してしまった。実利を求めて行う寄付には心がない。

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