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【スポーツ茶論】「支える」のコロナ対策も 北川信行

ファンやマスコットの写真が飾られている観客席=6月30日、札幌ドーム(荒木孝雄撮影)
ファンやマスコットの写真が飾られている観客席=6月30日、札幌ドーム(荒木孝雄撮影)

 上限5千人で推移してきたプロ野球やJリーグの観客数制限が、今月中に緩和される。新型コロナウイルスの感染拡大により大きなダメージを受けたスポーツ界も、少しずつ「コロナ後」に向かっている。

 ただ、ウィズコロナ時代に即した形で試合や大会が再開される中、置き去りにされている「分野」があるのではないかと危惧している。スポーツを「支える(育てる)」人たちへの感染予防策である。

 文部科学省が平成22年に策定した「スポーツ立国戦略」では、スポーツを「する」「みる」「支える(育てる)」の観点で分類し、各カテゴリーに属する人たちが生涯にわたってスポーツに親しめる環境を整備する重要性を訴えている。プロスポーツの試合で言えば、「する」は選手、「みる」は観客。「支える(育てる)」には監督やコーチといった指導者や運営スタッフ、ボランティアのほか、審判員なども含まれる。

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 「プレーする選手の安心・安全を守るという土台の上に立ってジャッジするのが審判員。なのに、審判員自身の安心・安全が守られていないんです」。旧知の審判アセッサーは、そう嘆く。日本サッカー協会認定の1級審判インストラクター資格を持ち、女子サッカーのプレナスなでしこリーグで、個々の審判員の判定を評価するのが仕事だ。

 JリーグではJ1からJ3まで全56チームの選手や関係者に加え、審判員も2週間に1回のペースでPCR検査を受けている。だが、なでしこリーグでは7月18日の開幕前に1部、2部全20チームの選手や関係者は検査を行ったが、審判員は対象外だった。

 リーグの資金力の違いといえば、それまでだが、どちらの審判員も選手と接する仕事なのは変わらない。「担当する試合の2週間前から毎朝体温を測り、アプリで報告しています。でも、不安はぬぐえない。知り合いの審判員も『試合中は仕方ないけど、ウオーミングアップの時はマスクをした方がいいのかな』など、どうやったらリスクを減らせるのか模索しています」と審判アセッサー。なでしこリーグの審判員は多くが教員や会社員、学生など他に本業があり、掛け持ちで笛を吹いている。中には、勤め先から「感染リスクが高まるのではないか」と、暗に審判員の活動を休止するよう促されたケースもあったという。

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