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【異論暴論】正論10月号好評販売中 米中熾烈 ポンペオ演説の真意は

 ポンペオ米国務長官は7月23日、米カリフォルニア州のリチャード・ニクソン大統領図書館・博物館で「共産主義の中国と自由世界の将来」と題して演説した。その背景について、『戦略家ニクソン』などの著書がある杏林大学名誉教授の田久保忠衛氏が解説する。米中の国交を樹立したニクソン元大統領は、半世紀以上前に「中国が変わるまで世界は安全ではない」と書き残していた。ポンペオ演説は、中国を国際社会に参入させようとする米国の「関与政策」を変えるものではなく、ニクソン氏の先見の明を評価するものでもあったのだ。ポンペオ氏が習近平国家主席について「破綻した全体主義思想の信奉者」だと言い切った狙いもみえてくる。なお本誌編集部によるポンペオ演説の抄訳も収録した。

 産経新聞ワシントン駐在客員特派員の古森義久氏は、トランプ米大統領が就任以来、中国と政治経済や外交、人権問題といった面だけでなく、軍事的に衝突することをも見越して軍備増強を着実に進めてきた経緯に触れる。米国の対中軍事政策はすでに法律や長期計画などの形になっており、仮にバイデン政権が誕生したとしても路線変更はなさそうだ。

 しかし中国との対峙(たいじ)を、米国だけに任せておくわけにもいくまい。過去の屈辱をバネにして国民の愛国心をあおり膨張を図る中国に対し、前内閣官房副長官補の兼原信克氏は「西側は団結すれば、中国に関与できる」と、自由主義諸国が結束する必要性を訴える。

 狭まる包囲網に、さすがに中国も音を上げているようだ。評論家の石平氏は、8月に入って中国の対米姿勢が軟化している背景について、習近平氏が党の長老たちからの突き上げを食らった結果ではないかと分析している。(溝上健良)

「公のために」日本精神を忘れるな

 台湾の李登輝元総統が遺(のこ)したものについて考えたい。台湾の民主化への貢献は論をまたないが、日本にとっては、日本人であることの意義を常に問いただす存在であった。

 日本統治時代に受けた教育を高く評価する李氏は、晩年も日本の行く末を案じ続けていたと元総統秘書の早川友久氏は明かす。台湾の民主化で信念を貫けた秘訣(ひけつ)を聞いた時には「日本の教育だよ。若いとき『人間生まれてきたからには公のために尽くせ』ということを徹底的にたたき込まれた」と答えたという。

 そんな李氏に対して中国の顔色をうかがう日本は冷たかった。ビザの発給をめぐる政府内の混乱など、訪日に横やりを入れた親中派勢力の動きを、日本李登輝友の会事務局長の柚原正敬氏は揶揄(やゆ)。「戦後補償」で日本を糾弾せず、恩義を大切にした李氏の行動の数々に武士道精神を感じたと産経新聞台北支局長の矢板明夫氏は述懐する。

 しかし、朝日新聞は相変わらず真っ当に評価できないらしく、訃報に際した評伝では、日本統治の負の遺産を李氏の人生に強引に重ねる「異形ぶりを発揮した」とジャーナリストの櫻井よしこ氏は追及する。日本精神を蝕(むしば)むものはまさに身中にこそある。(楠城泰介)

 発行:産経新聞社。定価900円。定期購読(年間9480円、送料無料)は富士山マガジンサービスまで。 フリーダイヤル 0120・223・223

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