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【一筆多論】極東で「反プーチン」噴出 遠藤良介

ベラルーシのルカシェンコ大統領(右)とロシアのプーチン大統領=6月30日、モスクワ(AP)
ベラルーシのルカシェンコ大統領(右)とロシアのプーチン大統領=6月30日、モスクワ(AP)

 ロシアの極東地域では日本製中古車の人気が高い。日本と逆の右側通行なのに、「右ハンドル」の日本製中古車が走り回っている。中古車輸入の拠点であるウラジオストクではとりわけ顕著だ。

 政権は国産車の普及を促そうと、中古車の輸入関税を引き上げるなどさまざまな規制をかけてきた。近年は現地生産される日本メーカーの新車も増えている。それでも「右ハンドル」の人気は根強い。

 日本製中古車を愛する理由について、ウラジオストク住民からこんな説明を聞いたことがある。「質が高いのもさることながら、私たちがそれによって生き延びてきたからだ」

 1991年にソ連が崩壊すると、中央の財政難で金は辺境に回らなくなった。中央から分断され、激しい衰退に見舞われたウラジオストクで、地元住民が活路として見いだしたのが、船員たちの始めた中古車輸入と関連ビジネスだった。

 「右ハンドル」は、モスクワなしで危機を乗り越えたという自負、さらには「反中央」の象徴なのだ。

 反中央感情は最近、極東の別の主要都市ハバロフスクで噴き出した。7月9日、ハバロフスク地方のフルガル知事が治安当局に拘束されると、大規模な反政権デモが行われたのだ。

 フルガル氏には2004~05年に極東で起きた殺人事件を首謀した疑いがかけられているが、地元住民はこれを信じていない。「自分たちの代表が中央の専横で奪われた」と考え、プーチン大統領の築いた中央集権体制への反発を見せた。

 デモには7月11日に2万5千人、18日に4万5千人、25日に6万5千人が参加し、極東では前代未聞の出来事だと評された。

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