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【日曜に書く】石平さん「日本人」の心意気 論説顧問・斎藤勉

石平さん
石平さん

 本紙の人気コラム「China Watch」でお馴染(なじ)みの石平氏(58)から約20年前、初めて頂戴した電話で原稿の売り込みを断ってしまったことがある。だいぶたっての酒席で、失礼を承知で「あの時はお若く、日本語も怪しかったので中国のその筋系(スパイ)かなと思ったんですよ」と白状すると、「そうだったんですか。ガハハッ」と豪快に笑い飛ばされた。

 来日して32年、日本に帰化して13年。日本人女性と結婚していまや日本語も完璧。祖国の習近平・中国共産党独裁体制を斬って捨てた著作は数知れず、テレビ、ネットでも大活躍だ。時あたかも香港国家安全維持法が導入され、「米中全面対決」の新局面を迎えている。

 そんな7月上旬、石平氏が異色の著書を上梓(じょうし)した。『石平の眼 日本の風景と美』(ワック)。来日以来、列島の春夏秋冬、東西南北を旅して自ら撮った風景写真100枚以上を散りばめたフォトエッセー集だ。日本の花鳥風月や神社仏閣、城郭などをめぐるうち、「気がついたら、…ひとかどの『風流人』となっていた」のだとか。中国批判同様、鋭い視座からの写真と風雅な文章からは日本人以上に日本人になった心意気が感じ取れる。

中国大陸に夢を託すな

 感動して電話すると、「日本文化論が書きたかった」と語ったが、そこは名うての中国評論家。日本の美に浸りつつも、米中対決の狭間(はざま)で中国に領土を脅かされる新しい母国・日本の進路への深い思いを披瀝(ひれき)している。「残念ながら、中国は『海洋強国建設』というスローガンの下、海での拡張を始め、東シナ海や南シナ海を含むアジアの海を制覇しようとしている」と断じ、「この日本の美しい豊饒(ほうじょう)の海をいかにして守り抜くのか、列島と国民の生命・生活をいかに守っていくのか。黒船来航以来の大問題は再び、浮上してきている」と指摘する。

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