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【風を読む】やはり教える力が大切だ 論説副委員長・沢辺隆雄

 ボ~っとしていることが多い私は、ついNHKの「チコちゃんに叱られる!」を見てしまう。先日は、年をとると、若いアイドルタレントの顔の区別がつかなくなる理由を科学的に教えてくれた。高齢になると、付き合う人は、ほとんど同じ年齢層になり、付き合う機会の少ない若い年齢の人たちの顔は脳の中で認識が遅れるという。外国人の顔の見分けがつきにくいのと同じらしい。

 逆に子供たちから大人はどう見られているのだろうか。話は異なるが、教育の世界では「お友達先生」という言葉があるようだ。子供がルールを破っても、叱るべきときに叱れず、子供の顔色をみて迎合する。「お友達先生」のことを子供は信頼せず、言うことを聞かなくなるという。

 こんな話も聞いた。若い先生は教員になりたての頃、「子供に慕われている」と勘違いすることがある。子供たちはベテランのおじさんより、若い先生が好きで、一緒に遊んで、遊んでと近づいてくるからだ。それで慢心する。指導力向上の努力を怠り、年をとってから、子供たちと隔たりを感じてからではもう遅い。

 教員養成は、しばしば医師養成と比べて批判される。優秀な医師は複数の医療機関を渡り歩いて腕を上げる。常に最新の医療を学んでいる。これに対し、教員は学校にこもりがちで、忙しい忙しいと言っている。

 学校外から評価を受ける機会も少ない。外部人材だけでなく教員相互の連携が苦手な面もなかなか変わらない。団塊の世代の教員の退職も重なり、ベテランから若手へ指導法を伝える機会も減っている。

 何より教員はおもしろい授業を行う指導力が欠かせない。楽しく興味をひく授業は、さらにその先を学びたいという意欲につながる。おもしろく、子供の心を捉える授業をする教員のクラスにはいじめも少ないといわれる。「子供の権利」「子供中心」などを誤解して、子供たちに媚(こび)を売るような先生がいないかも見直してほしい。

 政府の教育再生実行会議で「ウィズコロナ」「ポストコロナ」の新しい学びについて検討が始まったが、これからの教師をどう育成していくか、教える力をぜひ議論してもらいたい。

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