PR

ニュース コラム

【スポーツ茶論】「肌の色」、オコエ瑠偉選手の叫び 黒沢潤

 プロの選手となった今、彼は自身の“立ち位置”について、こう述べるのだ。「(耐え難き)経験があるからこそ、悔いないように生きようと思うし、良くも悪くも今となってはちょっとやそっとのことじゃ動じなくなった」

 絶望の淵(ふち)にありながら、自身の苦しみを昇華させ、自己形成していく姿には、多くの共感が寄せられている。彼のツイートには19万3千件超の「いいね」がついた。ネット上には激励の言葉が並ぶ。

 同時に、限りなく寄り添う優しさを見せているのが、彼の妹で、バスケットボールの富士通に所属するオコエ桃仁花(もにか)選手(21)だ。ツイッターで、「(兄の文章を)読んだ時(とき)涙が止まらなかった。私と兄で毎日涙目になりながら支えあってた日々。私は兄がいなかったら内気な女の子でバスケもやってなかったな。本当にここには書ききれない。兄の背中は偉大でした。私達(たち)を見守ってくれてありがとう神様」と、つづった。

■   ■

 人種的少数者の社会的地位向上を目指し、今、多くの市民が米国で激しいデモを繰り広げている。一方、日本でこうした人々への配慮は十分とは言い難い。ニューヨークで黒人男性との間に男児をなし、離婚した筆者の知人の邦人女性も、息子へのいじめを懸念し米国にとどまっている。肌の色、環境の違いで他者を判断することは恥ずべきだと思う。

 今回、日本で同じ境遇の人々の「励みになれば」と、つらい過去を率直に告白したオコエ選手の勇気を心からたたえたい。プロの野球人として、技術的にも精神的にもさらに成長することを願っている。

関連トピックス

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ