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【思ふことあり】時代の荒波にのまれない努力 スポーツジャーナリスト・増田明美

“おばあちゃんの原宿”として知られる巣鴨地蔵通商店街=4月15日、東京都豊島区(酒巻俊介撮影)
“おばあちゃんの原宿”として知られる巣鴨地蔵通商店街=4月15日、東京都豊島区(酒巻俊介撮影)

 130年余りの歴史に幕を下ろす。1890(明治23)年に発行され始めた電話帳、現在のハローページが2021年10月以降に順次最終版を出し、その役目を終える。

 明治、大正、昭和と徐々に普及していった電話。子供の頃、電話帳をめくって「やっぱり鈴木さんと佐藤さんが多いね」「〇〇さんって珍しい名前だね」「同姓同名の人がこんなにいる」なんて友達と遊んだこともあった。

 一家に1台の電話。それが平成になると一気に携帯電話が普及して、1人に1台へ。そしてスマートフォンへと進化して、コミュニケーション手段は目まぐるしいスピードで変化した。今は固定電話を持たない家庭も増えて、電話帳の廃止に、一つの時代の終わりを感じてしまい、寂しい。

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 技術の進歩で無用の長物になったのか。文化として残すべきものなのか。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、一躍注目されたのが“ハンコ文化”である。気になって自分自身がどのくらい印鑑を押しているか考えてみた。

 公益法人の議決書などへの本名の認印、会議の出欠届に増田の認印、1週間でハンコを押さない日はなかった。一方、国際競技団体との契約など、海外との書類のやり取りは自署によるサインのみ。

 私の知るところでは、ハンコ文化があるのは日本以外には台湾のみ。IT技術が発展し、ハンコは地球上から絶滅してしまうのだろうか。

 私はハンコが何らかの形で残ってほしいと思っている。白い紙に黒い文字と朱色の印影、書面からは品格と威厳が漂う。海外の観光客にもハンコが人気だと聞いた。でも何でもかんでも印鑑が必要かといわれれば、効率性を鑑みて変えていくべきものもあるだろう。

 最近は「印字した名前+ハンコ」か「自署でハンコ省略」が多くなってきたように感じる。スピードや効率を重視するものは省略しつつ、伝統文化として残せる部分では、守っていきたい。

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