PR

ニュース コラム

【日曜に書く】論説委員・長戸雅子 誇り実感できる裁判員制度に

約3カ月ぶりに裁判員裁判が再開された東京地裁の法廷。新型コロナウイルス感染防止のため、裁判官や裁判員の席の間にアクリル板が置かれていた=2日(代表撮影)
約3カ月ぶりに裁判員裁判が再開された東京地裁の法廷。新型コロナウイルス感染防止のため、裁判官や裁判員の席の間にアクリル板が置かれていた=2日(代表撮影)

 「弁護人はマスクをしてもらえませんか」(裁判長)

 「全力で被告を弁護するにはマスクをしたままでは難しい。(裁判員とは)適切な距離を保ちますのでお許しいただきたい」(弁護人)

 新型コロナウイルス対応の特措法に基づく緊急事態宣言の解除を受け、東京地裁で2日午前、約3カ月ぶりに開かれた裁判員裁判。冒頭にこんなやり取りが交わされた。

 裁判官と裁判員、検察官、書記官、そして傍聴席に座るほとんどの人がマスクを着けていただけに、マスクをしていない弁護人の姿は確かに目立った。新型コロナの影響で人々のマスク姿が「常態化」してしまった現実を法廷で感じた。

◆再開のガイドライン

 裁判長は2度ほどマスク着用を弁護人に要請したが、拒否されたため、一旦休廷した。

 その後、弁護人に近い席に座る裁判員と弁護人の間には、新たに飛沫(ひまつ)感染を防ぐためのアクリル板が設置された。再開は当初の予定より2時間以上遅れた午後1時半。幸いにも辞退を申し出る裁判員はいなかった。

 裁判長は「法廷の秩序維持」に関する大きな権限を持つが、マスクの着用を強制することまではできない。弁護人は事前の打ち合わせでマスクを着用しない意向は伝えていたという。

 「調整不足もあったのでは」と話すのは、弁護士らでつくる市民団体「裁判員ネット」代表の大城聡弁護士だ。「選ばれた人が安全かつ安心して裁判に参加できるよう裁判所は『再開のためのガイドライン』をただちに策定、公表すべきと先月に提言したのですが…」と話す。

◆さまざまな対策

 開始から丸11年。おおむね順調だった裁判員裁判だが、新型コロナの感染拡大を受けてその多くが延期を余儀なくされた。

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ