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【記者発】コロナ休校「家庭学習」もう限界 大阪社会部・石川有紀

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う休校措置が3カ月目に入った大阪府では、大型連休明けから週2回の登校日が始まった。緊急事態宣言が解除された地域では学校再開に向けた動きが進むが、休校の長期化でオンライン授業の必要性を痛感した。

 取材で休校中の子を持つ母親たちに話を聞くと、「共働きで子供の勉強をみてやる時間がない」「公立か私立か、住む地域でも学力差が出てくるのでは」といった家庭学習頼みの状況への不安が強まっている。

 文部科学省は新学期に入った4月、全国の学校で児童生徒に教科書に基づく家庭学習を課すよう都道府県教育委員会などに求めた。その後、大阪市立小に通うわが家の小4の長女と小1の次女に、これまでのプリントなどの宿題や授業動画の視聴に加え、教科書を数ページずつ進める課題が増えた。東京の区立小では、毎日4~5時間の「時間割」や「指導用台本」まで配布された地域もある。在宅勤務しながら小学生2人を育てる知人は「子供だけでできる内容ではなく、別の学年を1人で指導するのはもう限界」と訴える。

 海外でも新型コロナによる休校が相次いでいるが、米国やシンガポール、韓国などは、ネット環境の格差など課題を抱えながらも、すでにタブレット端末の貸し出しやオンライン指導に乗り出している。ところが、日本の文科省の4月の調査では、休校中の家庭学習で双方向のオンライン指導を行うとしたのは、わずか5%だった。

 一方、感染防止のため休業が続いた民間の塾や習い事では、ビデオ会議システム「Zoom」などを使って再開する動きが広がった。英語教室を始めたばかりの小1の次女は、友達の顔を見ながら一緒に学ぶ1時間は「あっという間」と楽しそうだ。休校中の小学生向けに開かれた無料のオンライン講座にも参加し、全国の講師や子供と交流し、親子で刺激を受けた。

 それでも登校日を終えた小4の長女は一言、「オンラインより、やっぱり学校で友達に会いたい」。学校再開に向けた教職員の尽力に感謝しつつ、非常時に学校と子供たちをつなぎ、学びの機会を担保する手段としてオンライン指導の環境整備を望みたい。

【プロフィル】石川有紀

 平成15年入社。奈良支局、広島支局、大阪経済部などを経て韓国に留学。令和2年2月から大阪社会部。在日外国人や日韓関係に興味を持って取材している。

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