PR

ニュース コラム

【主張】みどりの日 身近な自然に親しみたい

 新型コロナウイルスで緊張した日々にあっても、季節は誤らず移り変わる。いつの間にかあちこちの山で新緑が光をはじいている。風薫る5月、というにふさわしい。4日は「みどりの日」だった。

 昭和天皇がお亡くなりになった後、天皇誕生日として祝われていた4月29日が平成元年にいったん「みどりの日」となった。同19年にこの日は「昭和の日」となり、「みどりの日」は5月4日に移った。

 4月29日が「みどりの日」となったのは、昭和天皇が生物学者であり生あるものを愛されたからである。いきさつを知れば、日が変わったとはいえ新緑の中で迎えるこの日はまた意味を増そう。

 ただし、今年の「みどりの日」は例年とは状況が異なった。言うまでもなく、緊急事態宣言下で迎えた日だからである。

 連休といっても帰省や旅行はしないよう、繰り返し呼びかけられている。緊急事態宣言が全国に拡大された後も、県境を越えて地方の海岸などに出かける人の流れが見られた。感染リスクの高い都会からの移動は地方へ危険をもたらす恐れがある。

 大型連休にせめて都会から山や川、海に繰り出して自然に触れたいと思っても、今年は慎まなければならない。

 代わりに提案がある。都会に住んでいても、身近な木々や草花に目を凝らしてほしいのである。

 政府の専門家会議は公園もすいた時間や場所を選ぶべきだとした。しかし公園だけでなくどんなところにも草木はあるだろう。

 街路樹かもしれない。道路の中央分離帯の植え込みや、ビルの植栽かもしれない。都会にあっても普段何気なく接している緑は意外と多いはずだ。

 散歩などで歩く際、それらの草木にも目をやってほしい。少し前までつぼみだったツツジが、におうように咲いていないだろうか。街路樹の若葉が初夏の日差しに照り輝いていないだろうか。

 人混みを避けつつ街の緑を少し意識して歩くと、散歩や買い物も楽しみが増すはずである。季節が移り変わっていく様子もわかるだろう。そんな自然の姿はコロナ禍の中にある人間をなぐさめ、また励ましてくれるのではないか。

 家にこもることの多い中でわずかでも外に出たときは、身近な自然を見直し親しみたい。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ