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【主張】東アジアでの協力 日本は危機克服の先頭に

 新型コロナウイルスへの対応をめぐり、日中韓3カ国と東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国の首脳がテレビ会議を開き、情報や知見の共有など、連携を強化することで一致した。

 欧州は、欧州連合(EU)のもとでの相互協力のメカニズムを持っているが、イタリアやスペインを中心に域内での急速な感染拡大を許した。

 東アジアがこうした事態に見舞われるのをいかにして防ぐかが問われている。先進国と比べASEANの医療態勢が脆弱(ぜいじゃく)であるのは否めない。日本は頻繁に各国と連絡を取り合い、協力態勢を整えなければならない。

 マレーシアやインドネシア、フィリピンを中心に3月上旬から感染者が増え始めた。途上国では先進国以上に人々の命が危険にさらされている。日中韓がウイルスを押さえ込んだとしても、東南アジアなどから周囲へ再拡散する恐れもある。

 日本企業はこの地域に多数進出しサプライチェーン(供給網)を構築している。各国の厳しい移動制限の中で流通を維持しなければならない。今回のウイルス禍で過度な中国依存の危うさも浮き彫りになった。ASEAN各国との関係が一層重要になっている。

 ASEANと日中韓の会議で、安倍晋三首相は「自由、透明、迅速な形で情報や知見を共有すべきだ」と呼びかけた。ASEANと日中韓の連携が実現すれば望ましいが、それにとらわれると協力が滞る恐れがある。

 中国政府が武漢で始まった感染の事実を当初隠蔽(いんぺい)し、それがパンデミック(世界的大流行)を招く一因になった点を忘れるわけにはいかない。中国の医療物資提供は支援ではあるが、新型ウイルスに関する正確な情報を開示することなしに中国を十全な形の協力相手とみなすことは難しい。韓国の文在寅大統領が中国の一連の対応を称賛しているのも不可解だ。

 日本は全土で緊急事態宣言が出ているが、アジア地域の先進国としてASEANなどへの支援、協力の先頭に立つべきだ。

 東アジアでの協議の場に、新型ウイルス対策で成果を上げ、独自の対外支援を始めた台湾が不在なのは残念だ。公衆衛生上の問題に政治を持ち込んで台湾を排除するのは間違っている。台湾を含む枠組み作りも日本の役割である。

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