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ニュース コラム

【朝晴れエッセー】笑顔はどうしたの・3月26日

 「学生時代に力を入れたことはなんですか」。就活の面接で、よく聞かれる質問である。

 私は中学校1年生から現在まで、さまざまなボランティアをしてきたが、特に印象に残っているのは昨年の夏休みに行った病院でのボランティアである。

 病院でのボランティアは初めてで不慣れなことが多く、また資格がなければできない業務がほとんどで、手伝いを申し出ても断られることが続いた。看護師さんが忙しく働いている中で何もできないことへの申し訳なさと、自分がボランティアとして病院にいる意味が見いだせず、待機場所のベンチで途方に暮れていた。

 そのとき、一人の女性患者さんが私の隣に座り、「あなた、普段の笑顔はどうしたの。あなたは今何にもできないと落ち込んでいるかもしれないけれど、あなたがそこにいてくれるだけで元気付けられる人もいるのよ。私はあなたを見て孫を思い出すの。早く会えるように頑張ろうって思うの、だからあなたはここに笑顔でいるだけで十分、私たちの支えなのよ」と声をかけてくださった。

 心の中の何かが溶けてうれしさのあまり涙が出た。以来、つらいことがあったときは、このことを思い出して、笑顔でいるようにしている。あのとき私を励ましてくださった方のお名前はわからずじまいだったが、回復してお孫さんに会うことができたのだろうかといつも考えている。

 今月から本格化した就活。社会に出て今までお世話になった人たちへ恩返しができるように、頑張りたい。

 西井 華恋 21 東京都府中市

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