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ニュース コラム

【朝晴れエッセー】コロナ疎開・3月23日

 奈良の田舎町で喫茶店をしている。60代のご婦人と小学生の3人のお子さまがご来店。帰り際レジで「この子たちコロナ疎開なんです」とご婦人がおっしゃる。大阪にお住まいのお孫さんを預かっていると。

 コロナウイルスで学校は休校。お母さんはお仕事、お子さんだけを家においておくのは心配、そこで影響の少ない田舎町の祖父母の家に疎開というわけだ。

 「疎開」という言葉、私の小学校1年生は昭和21年、終戦の翌年であった。田舎に住んでいた私の村にも大阪から疎開してきていた同級生の女の子がいた。わずかな期間だったが疎開先のその家に遊びに行き仲良く遊んだ思い出がある。

 学童疎開といって集団で寺などに疎開し地元の小学校に通う、そんな多くの子供たちもいた。環境の異なる田舎で、親元を離れ生活していた幼い子供たちはさぞかし不安で寂しかったことだろう。祖父母の家にあずかってもらえる子供たちは寂しいながらも幸せだ。

 最近はほかにもお孫さんをお連れになってご来店くださる方がいる。お子さまたちもおばあさまも何となくまだご一緒が慣れないご様子。会話が少ない。年齢差で話題が見つからないのかな。

 コロナウイルスの拡散が早く終息して、ご両親の元に戻れる日の早いことを祈りたい。

 75年前近所に疎開してきていたケイ子ちゃんは今どうしているかな。あなたも80歳になったよね。

 齊藤朝千代(80) 奈良県田原本町

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