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【新聞に喝!】新型コロナ禍に挙国一致で大胆な財政政策を ブロガー・投資家 山本一郎

3月21日、米ニューヨークのブロードウェイは新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出禁止措置で、人通りはまばらだ(AP)
3月21日、米ニューヨークのブロードウェイは新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出禁止措置で、人通りはまばらだ(AP)

 中国・武漢から拡散した今回の新型コロナウイルス禍は、日本だけではなく世界各国へ広がっていきました。米国では非常事態宣言がトランプ大統領により発令され、欧州では欧州連合(EU)の基本精神である自由な行き来さえ棚上げした各国の国境封鎖に見舞われました。世界で拡散が続いている状況については、産経新聞も「中国以外の感染者数、中国を上回る 140の国・地域に拡散」(「産経ニュース」16日)と詳細に報じています。

 世界的に恐怖の対象となったコロナウイルスですが、感染抑止のため人の往来を止めた結果、各国経済に深刻な悪影響を及ぼしています。米国や各国の市場と同様、わが国も株価下落に見舞われただけでなく、主に飲食店、イベント企画、観光事業など、「コト消費」へシフトしていた実体経済に大きなダメージが広がっています。この令和元年度第4四半期は、とんでもない経済の落ち込みを示す指標が続々と出てくるでしょう。

 これを受けて、目の前の感染症対策のみならず、日本経済のてこ入れのための緊急の経済対策が東京五輪を目前に控えた安倍晋三政権の最大の課題となりました。

 日本銀行は前倒しで政策決定を行って、急落する株価を支えるために上場投資信託(ETF)買い入れ額を2倍にし、また苦境にあえぐ緊急融資を中小企業に対して幅広く行う金融政策を大胆に発表しました。しかし、実際には金融政策で手の届く範囲は限られ、資産家優遇の批判もあり、また低利融資といっても元金を返せなければ当座の資金繰りにしかなりません。

 苦難に直面するのは非正規雇用の派遣社員やフリーランスなど「企業が景気低迷を認識したときに真っ先に切られる人たち」です。概して低収入なこの層が目先の生活ができない状況に陥っている今、いかに政治が責任を持つかが問われてきています。生活を支えられるだけの現金を国民に政府が直接給付したり、個人に対する大規模な減税が必要とされる状況になっており、政府の具体的な緊急支援策が早期に取りまとめられ、実施されるべきです。

 ここに保守もリベラルもありません。国民全体が苦境に陥っているいまこそ、メディアは政治に対して思い切った財政政策を促すべき時期に差し掛かっているのではないでしょうか。安倍政権には、強い信念と指導力をもって日本全体、つまり日本社会、日本人全員を救うのだという覚悟をもって堂々と事態に対処してほしいと願っています。

【プロフィル】山本一郎

 やまもと・いちろう 昭和48年、東京都出身。慶応大卒。専門は投資システム構築や社会調査。情報法制研究所上席研究員。

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