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【主張】党首会談と特措法 「来週成立」では遅すぎる

 中国・武漢で発生した新型コロナウイルスの国内感染拡大を受け、安倍晋三首相は、立憲民主党など野党5党の党首と個別に会談し、新型インフルエンザ等対策特別措置法の改正への協力を要請した。

 立民の枝野幸男代表らは特措法改正の審議に協力すると表明した。

 首相と野党の党首が会談して協力を話し合ったのは熊本地震以来だ。政府と与野党が団結して、危機を乗り越えるときである。

 各党首は、党の行動や党所属議員の言動に責任を持ち、新型ウイルスとの戦いの先頭に立ってほしい。力量が問われている。

 政府への問題提起や建設的な批判はあって然(しか)るべきだが、揚げ足取りは慎まねばならない。事態がある程度収束するまで政争は棚上げしてもらいたい。

 協力の主眼はさしあたり特措法改正である。特措法により、新型インフルエンザなどの新感染症が大流行する際に、国は期間と区域を定めて「緊急事態」を宣言できる。それを受け都道府県知事は、住民の外出自粛や休校、娯楽施設の使用制限などを要請できる。医薬品や食品をはじめ必要な物資の売り渡しを業者に要請でき、応じなければ収用が可能となる。

 国民を守ることを優先せねばならない緊急時には私権を制限してもやむを得ない。

 本来は、日数のかかる法改正ではなく、現特措法をそのまま活用すればよかった。新型ウイルスに適用できないとした政府の判断は疑問である。

 ただ、実際には党首会談の結果を踏まえ、法改正の措置が講じられる。その成立が来週だとすれば遅すぎる。政府の専門家会議が今後1~2週間の対応が重要と訴えたのは2月24日である。

 今回の法改正は本来、内容の大幅変更を必要としない。

 政府は改正案を急ぎ国会へ提出し、夜を徹した審議で週内の成立を図るべきだ。そうでなければ、口にする危機感と行動がずれてしまう。内閣不信任案など政争の際は、未明まで国会を開いてきたではないか。

 法改正の実現を来週まで待つ間は緊急の措置を講じなくて大丈夫なのか。安倍首相は、政治判断を行った自身の全国休校要請や北海道知事の緊急事態宣言発出にならい、臨機に必要な措置を呼びかけるべきだ。

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