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【一筆多論】病院を感染源にせぬ策を 佐藤好美

医師や患者の感染が判明した和歌山県湯浅町の済生会有田病院
医師や患者の感染が判明した和歌山県湯浅町の済生会有田病院

 実家の両親に電話したのは10日ほど前だ。両親は80代で健在だが、この世代がみんなそうであるように持病がある。伝えたかったのは、必要な薬は早め、多めに病院でもらい、しばらく行かずに済ませられないのか、ということだった。

 だが、危機感の薄い母は、「3月上旬に予約が取ってあるの。3カ月分の薬をもらってくるわ」などと、のんきなことを言っている。もっと早く行けないのか、と言ったのだが、母には母なりの都合と予定があるらしい。親の行動を変えるのは大変である。

 新型コロナウイルスに感染すると重篤化しやすいのは、高齢で基礎疾患のある人だという。リスクとして挙がるのは糖尿病や呼吸器疾患。70代、80代なら、ない方が珍しいくらいのありきたりの疾患である。

 問題は、こうした既往のある人が薬をもらうために月に1回とか、3カ月に1回とか、必ず医療機関に赴くことだ。危険極まりないと思う。

 患者が増えてくれば、自分では風邪だと思っている新型肺炎の患者と、待合室で隣り合うことになるだろう。慢性疾患の高齢者は定期受診のたびに、感染リスクを負うことになる。

 そう思っていたら、政府の新型コロナウイルス対策の「基本方針」が出た。こうした人が極力、医療機関を受診せずに済む体制を作るという。具体的にはかかりつけの医師に電話で受診し、処方箋を受け取れるようにする、とある。

 胸をなでおろした。だが、本当にこれで薬までたどり着けるのか? と不安になった。医療機関が電子処方箋を薬局に送信し、薬を患者のもとに送るくらいまで枠組みを考えているだろうか。まさか、この危機の折、「処方箋は紙でなければいけない」とか「薬は、薬局で処方箋の原本と引き換えです」などと言わないとは思うけれど。

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