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【論壇時評】3月号 ゴーン被告逃亡 日本は「野蛮国」のレッテル剥がせ 論説委員・岡部伸

逃亡先のベイルートで記者会見するカルロス・ゴーン被告(左)=1月8日、レバノン(AP)
逃亡先のベイルートで記者会見するカルロス・ゴーン被告(左)=1月8日、レバノン(AP)

 日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告が逃亡したレバノンで記者会見を開いて1カ月以上経過した。日産自動車は100億円の損害賠償を求める訴えを横浜地裁に起こしたが、前会長が帰国しない限り、日本で裁判を開けず、賠償支払いを受けられるか不明だ。真相は闇の中となる可能性が高い。

 欧米メディアでは、日本の刑事司法の問題点を指摘する「人質司法」が広まり、逃亡の正当性を主張した前会長の「狙い」は成功したかにも見えた。

 月刊各誌は3月号で「再検証『ゴーン逃亡の闇』」(『文芸春秋』)、「『ゴーン逃亡の真相が迷宮入りする本当の理由』」(『中央公論』)と特集し、ゴーン被告側の情報戦略の裏側もうかがえる。

 作家の麻生幾は、『文芸春秋』で、米国のSOF(特殊部隊)の中核、SOCOM(米国特殊作戦軍)関係者の話として、逃亡にまつわる「三つの嘘」を取り上げた。

 米英大手紙で「逃亡」の全容が早々と報じられたが、「当事者がメディアにリークしなければ明らかにされない事実ばかりです(中略)。極めて効果的、戦略的にメディアへの情報リークが行われたことです」と指摘。作戦を実行したとされる元米国特殊部隊グリーンベレー隊員、マイケル・テイラー氏について「今回のトランスポーター(運び屋)を請け負ったのは(中略)、新たな民間警備会社の設立のための『宣伝』として利用するためだ」と指摘した。

 さらに、同氏の行動が「特殊部隊員としての行動様式から外れている」ことを根拠に、関西国際空港プライベートジェット発着専用施設VIP専用「玉響」での出来事が「嘘」の可能性が、SOFネットワークから指摘されると記した。

 箱を開けられるリスクがあった「作戦は、ギャンブルそのものだ」。現実的方法として、「在日米軍基地からのプライベートジェットによる逃亡作戦だ」とし、トルコに繋(つな)がる米軍基地ルートの可能性を示した。

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