PR

ニュース コラム

【日曜に書く】そうだ国後・爺爺岳、行こう 論説顧問・斎藤勉

 そんな折、北方領土問題で、ロシアのプーチン大統領が土俵際の日本側に新たな圧力をかけてきた。憲法改定を協議する今月13日の作業部会で「領土の他国への割譲と、そのための交渉さえ禁じるべきだ」とする部会員の人気俳優、マシコフ氏の提案に賛同し、条文化を促したのだ。マシコフ氏は北方領土と、ロシアが6年前に併合したクリミア、戦後処理でドイツから旧ソ連に編入したカリーニングラードの名を挙げ、「プーチン大統領が退任後、奪われたり、領土要求される可能性の窓が開かれる」などと注進した。

 ◆対露譲歩外交、敗北の淵

 これが現実に改定憲法に盛られれば、プーチン政権は「領土抜きで無条件の平和条約締結」とのいまの硬直した立場を最高法規で固定することになる。

 プーチン政権は中核を情報機関と軍出身者が固める筋金入りの情報戦大国である。大統領自身がソ連時代、東ドイツでスパイ活動をしていた。後輩にあたる対外情報庁(SVR)のスパイで、在日ロシア通商代表部の幹部が今月10日、警視庁の出頭要請を拒否して出国した。ソフトバンクの元社員=逮捕=をそそのかし、通信機密情報などを何回もせしめていた容疑だ。

 今回の唐突ともいえる「領土割譲禁止」の発議は「平和条約交渉の渦中でのロシア・スパイの摘発と、新しい領土展示館に対するプーチン政権の自作自演の意趣返しの意味もあるのでは」とみる向きもある。

 憲法改定の是非を問う国民投票は今春にも予定されている。ところが、安倍晋三政権が真っ向から抗議をした形跡はない。「四島」要求の歴史的正義からベタ降りしてきた対露譲歩外交は完全敗北の淵に立たされた。

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ