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【日曜に書く】論説委員・中本哲也 NHKの番宣が目に余る

NHKのロゴ=27日午後、東京都渋谷区(三尾郁恵撮影)
NHKのロゴ=27日午後、東京都渋谷区(三尾郁恵撮影)

 「時効警察」と「孤独のグルメ」を見るつもりでテレビをつけた。昨年11月上旬の金曜日の夜である。

 ◆琴と「ゴジラ」

 「時効警察」のスタートまで10分ほどある。民放各局はCM(コマーシャル)、NHK総合は10時台からの番組の途中だったので、ちょうど「にっぽんの芸能」が始まったEテレでチャンネルを止めた。

 昨年8月に亡くなった文化功労者の筝曲家、野坂操壽さんの追悼特集だった。

 琴(筝曲)に特別な関心があるわけではないし、野坂さんの名前もこのとき初めて知ったのだが、「時効警察」を忘れて番組に引き込まれた。

 野坂さんは十三弦筝の古典曲の継承に尽くすとともに、二十弦、二十五弦筝を開発して筝曲の可能性を大きく広げた現代邦楽の第一人者だという。

 「ゴジラ」の映画音楽で知られる伊福部昭さん(平成18年死去)作曲の「琵琶行」「交響譚詩」など放送された4曲からは、筝曲の可能性と魅力が素人にも分かるほど、存分に伝わってきた。

 楽曲の素晴らしさを文字に変換するのは難しい。私的感想だが、ジャズピアニスト、上原ひろみさんの「トムとジェリー」を初めて聴いたときと同じくらいに鮮烈だった。

 野坂操壽さんの功績を追悼番組で知ることになったのは残念ではあるが、「いい番組に出会えた」と思う。NHKの層の厚さと良心が、こういう番組を支えているのだろう。

 ◆麒麟がくる

 年が明けて2週遅れでスタートしたNHKの大河ドラマ「麒麟がくる」は、視聴率に関しては上々の滑り出しだったようだ。初回の視聴率は「ポツンと一軒家」を上回った。関係者は胸を撫(な)でおろしたかもしれないが、クギを刺しておかねばならないことがある。

 近年のNHKは視聴率にとらわれて、番組宣伝(番宣)が目に余る。

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