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【環球異見】米中貿易 第1段階合意 人民日報 評価の裏に「負け」意識

米ホワイトハウスで「第1段階」の米中貿易協定に署名し握手を交わすトランプ大統領(右)と中国の劉鶴副首相(ロイター)
米ホワイトハウスで「第1段階」の米中貿易協定に署名し握手を交わすトランプ大統領(右)と中国の劉鶴副首相(ロイター)

 貿易関税の応酬によって世界経済の悪化が懸念された米中貿易戦争は、両政府が15日に署名した「第1段階」の貿易協定によって一時休戦となった。中国メディアは、合意は「世界の繁栄の一歩」などと持ち上げ、成果をアピールしている。一方、中国から農産物やサービスなどの対米輸入拡大を取り付けた米国では、関税を振りかざすトランプ大統領の交渉の功罪を分析したり、不完全な合意だと批判したりする声も出ている。

 □中国 人民日報

 ■評価の裏に「負け」意識

 米中両政府が「第1段階」の貿易協定に署名したことを受けて、中国共産党機関紙の人民日報は「問題解決の方向に向かって一歩前進した」と題する評論記事を16日付で掲載した。この中で、合意の意義について「中米両国の共同利益に一致し、世界の平和と繁栄のためになる一歩であることは多くの人が認めている」と強調している。

 米中の第1段階の合意について、中国官製メディアの報道で目立ったのは「ウィンウィン(相互利益)」という言葉だった。人民日報の記事も「客観的に言って、中米の第1段階経済貿易合意は双方の関心を体現している。平等と相互尊重の基礎の上に形成された互恵・ウィンウィンの合意だ」との評価を示す。

 中国官製メディアで「ウィンウィン」が強調されるのは、合意内容について「中国が負けた」とする見方が中国国内にあるためだとみられる。米中両政府が発表した協定文は中国語版で88ページにも及ぶが、中身を見ると中国側が約束を実行する内容が目立つ。

 例えば、保険サービスに関する項目では「中国は4月1日までに、生命保険、養老保険、健康保険の分野の外資出資規制を廃止しなければならない」といった約束をのまされている。

 中国国内には、今回の合意を一方的な内容だと批判する対米強硬派も少なくない。

 人民日報の記事もこういった批判の声を意識しているのは間違いなく、米国を含む各国からの製品やサービスの輸入拡大について「日に日に増大する人々の美しい生活へのニーズを満足させるのに役立つ」と指摘。合意内容が中国にとって有益なものだと繰り返し説明している。

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