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【主張】東京五輪まで半年 万難を排し大会の成功を

 これほど無理難題を突き付けられた五輪は、過去に例がない。それを克服する大会運営能力を備えた都市も、東京をおいて他にないはずだ。

 56年ぶりに聖火を迎える東京五輪は、7月24日の開幕まで残り半年となった。

 東京がなすべきは、万難を排して大会を成功させることに尽きる。

 国際オリンピック委員会(IOC)の強引な手法で、昨年11月に札幌開催となったマラソンは、曲折を経ながらも変則的な周回コースに落ち着いた。発着点となる大通公園では、影響が懸念されるビアガーデンの開催を維持する方向で、大会組織委員会が1月中にも方針を示すとしている。

 国立競技場を埋める大観衆の前で力走する選手たちの姿を見られないのは残念だ。しかし、想定を裏切る事態への機敏な対応は、日本スポーツ界の高い運営能力を示している。過去に数多(あまた)の国際スポーツイベントを成功させてきた豊富なノウハウを、札幌開催のレースにも反映させてほしい。

 日本代表選手は約600人、役員やスタッフを含めた日本選手団は1千人超になるとみられる。いずれも日本の五輪史上で最大規模となる。前回東京五輪の代表が355人だったことを思えば、当時の金メダル16個を上回る成績を期待されるのも当然だろう。

 日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長は、目標に掲げた金30個について「チャレンジすることが感動を呼ぶ」と前傾姿勢を崩していない。

 難題に挑むスポーツ界の覚悟を国民も共有して、開催準備に当たりたい。多くの競技会場が他県に散らばる広域開催は、警備や輸送の体制を複雑にしている。1都市開催を原則とし、文化や人種、宗教を超えた交流をうたう五輪の理想にも遠い。温暖化が進む中での真夏の五輪開催は、酷暑や自然災害のリスクと背中合わせだ。

 それでも東京は持続可能な五輪のモデルを示す責任がある。暑さ対策や最先端の機器を活用した運営で選手や観客に安全で快適な五輪を提供しなければならない。

 「陰の主役」と言われるボランティアもまた、日本の評価を高めるキープレーヤーといえよう。国民の協力は不可欠だ。東京五輪ではなく「国民の五輪」という意識を共有し、残り半年の開催準備に全力を注ぐべきである。

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