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【社説検証】伊方原発差し止め 産経は「司法の見識疑う」

広島高裁が運転を禁じる仮処分を決定した四国電力伊方原発3号機=愛媛県伊方町
広島高裁が運転を禁じる仮処分を決定した四国電力伊方原発3号機=愛媛県伊方町

■「謙虚に耳傾けよ」と朝日

 原発の運転が再び司法の壁に突き当たった。四国電力の伊方原発3号機(愛媛県伊方町)に対し、広島高裁が運転差し止めを命じる仮処分を決定した。広島高裁では別の裁判官も約2年前に同原発の運転差し止めを命じたが、その後、同高裁で四国電力側の異議が認められて差し止め処分が取り消されるなど、司法の判断が揺れ動いている。

 原発の安全性は、政府の原子力規制委員会が専門的な新規制基準をもとに判断している。伊方原発3号機も厳格な安全審査に合格して稼働が認められた。今回の差し止め決定は、その高度な行政判断に異議を唱えたものだが、どれだけ科学的な知見に基づいた決定なのかは疑問が残る。

 産経は「司法の見識が疑われる決定である」と厳しく批判した。伊方原発をめぐる広島高裁の仮処分に対する判断について、この約2年で運転が1回、差し止めが2回だったことに触れて、「裁判長が異なるとはいえ、高裁としての定見の欠如ぶりは、看過できない」と断じた。

 読売も「裁判官が独自の解釈と判断で、結論を導いた印象は拭えない」と難じた。原発の安全審査については「高度で最新の科学的、技術的知見に基づいた行政側の審査結果を尊重する司法判断が、これまで積み重ねられてきた」としたうえで、「今回の高裁決定は、こうした枠組みからはみ出すものと言わざるを得ない」と疑問を呈した。

 広島高裁は今回の決定で、規制委が判断した活断層と火山の影響評価に問題があると指摘した。伊方原発の近くを通る中央構造線が活断層の可能性を否定できないほか、阿蘇山の大規模噴火による火山灰の量の想定が少ないとして運転差し止めを命じた。

 朝日は「高裁の判断を聞き流してはならない」と強調したうえで、「異見にも謙虚に耳を傾け、新規制基準とそれに基づく対策を不断に見直していく。そうした姿勢を欠けば、いくら『基準も審査も万全』と訴えても納得は得られない」と論考した。

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