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【環球異見】米・イランの対立 米ワシントン・タイムズ、政権の封じ込め奏功

 □中国 環球時報

 ■ポーズにすぎない米の交渉姿勢

 トランプ米大統領がイランへの軍事的報復を見送る意向を表明した演説を受けて、中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は10日付の社説で「戦争勃発の崖っぷちで、米国とイランの双方はどちらも自制を選択した」と一定の評価を示しつつ、米国に中東政策の全面的な転換を要求した。

 社説は米国とイランの緊張局面は変わっていないとし、米国は危機を繰り返さないためにもイランとの極度の敵対を終わらせなければならないと主張。トランプ氏が報復を見送ったことについては「(譲歩ではなく)立ち止まったにすぎない」と指摘し、同氏がイランへの制裁を一層強化する方針を示しているとして、交渉姿勢は「ただのポーズにすぎないだろう」と不信感を示した。

 安全保障分野など全方位の対中圧力を強める米国に対して中国は「覇権主義」と反発してきた。社説は中東政策も覇権主義だとし、その「私心や私利」を非難。「米国はイラクのフセイン政権を簡単に転覆させることはできたが、イラクを変えることはできず、むしろイランがイラクを変えたようだ」と皮肉った。

 今回の米国とイランの危機についても「米政権はソレイマニ司令官の殺害を通じてイランの強硬反米派を震え上がらせようとしたのかもしれないが、実際の結果はその反対になった」と分析。強硬反米派がイランでより多くの支持を得て、穏健派の立場が弱まったことで「米イラン関係や中東の平和と安定はより脆弱(ぜいじゃく)になった」と批判した。

 中国国内では米国とイランが本格的に衝突すれば、対中圧力がそがれるとして歓迎する声もある。だが環球時報の6日付の社説は、米国とイランが全面的に開戦すれば「中国にとっては利益よりも弊害が大きい」と論じた。中国は中東原油への依存度が米国をはるかに上回り、またイラン、イラクなど多くの中東諸国に大量の投資を行っていると言及。中東が混乱しても、中国を戦略的なライバルだとみる米国の認識を変えることはできないとし、「中国は米国の圧力に対処できる長期的な能力を確立しなければならない」と訴えた。(北京 西見由章)

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