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【一服どうぞ】互いに気遣う「主客互換」 裏千家前家元・千玄室

 戦争に負けたどん底から高度経済成長を遂げ、世界各国と肩を並べられるようになったが、果たしてそれで幸せなのであろうか。子供たちは受験勉強のための塾通いをし、父親は仕事で遅くなり…と家族で食事をとることもまれになっていると聞く。今、親子の間にも「戸」ができているように感ずる。「親と子、先生と生徒」ではなく「親の子であり子の親、先生の生徒であり生徒の先生」であらねばと私は考える。

 戦後にアメリカの教育や考え方が入り、間違った個人主義を良しとする認識が生まれてしまった。個人の人格は尊重されるべきであるが、子供のご機嫌を取るような日本の親子関係は大いに疑問である。

 茶道では、主客互換という考え方で茶席に臨む。亭主は、客がどのように楽しめるかを考え、客はそのような心配りに感謝し、主は客の身になり客は主の身になり、お互いに気遣いをしていく。茶道の基本的な姿である。世の中の皆が互いの立場にたち思いやっていくようになっていただきたいものだ。 (せん げんしつ)

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