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【外信コラム】ポトマック通信 討論会のトレンド

米国のトランプ大統領と中国の習近平国家主席(AP)
米国のトランプ大統領と中国の習近平国家主席(AP)

 ワシントンのシンクタンクが頻繁に開く討論会には政府高官が参加する機会も多い。討論会のトレンドは米政界の空気を映し出す。今年を振り返ると、外交・経済分野のキーワードは「米中の分断(デカップリング)」だったと思う。

 米国はどこまで中国を国際経済から切り離そうとするのか。そんな問いがワシントンで深まる中、米中関係の討論会は週2回は開かれていたような印象だ。ただ、今年後半にかけて「分断」への慎重論もにじみ出たように感じる。昨年に保守系機関で「米中・新冷戦」を宣言したペンス副大統領は、今年10月の講演で「政権が米中分断を追求するのかと問われれば、答えはノーだ」と言及。経済界を中心に強まった米中分断への懸念を和らげた。

 第5世代(5G)通信網で各国に中国製ハードウエア(通信機器)排除を迫ってきた国務省高官は今月、「ソフトウエアが5Gで一段と重要になった」と述べた。ハードでの中国製優位を認め、ソフトでの締め出しに軸足を置く“現実路線”にかじを切ったようだ。

 米中が分断の代償に気づき、先日の「第1段階」の貿易合意に結びついた側面もある。素手で殴り合った2人が、ボクシングの防具を着けてルールを守らないと大けがを負うと気づいた形だが、そんな自覚が来年も続くかは心もとない。(塩原永久)

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