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【社説検証】COP25 産経は「石炭糾弾」を問題視/「風当たり強い日本」と朝日

 これに対して石炭火力を厳しく批判したのは朝日だ。「石炭火力に固執する日本への風当たりも強い」「G7のなかで日本だけが石炭火力の新設にこだわっている」と難じた。そして「どんなに省エネや再エネの拡大に努めても、石炭火力を使い続ける限り、温暖化対策を真剣に考えていないとみられてしまう」として脱石炭を進めるように訴えた。

 毎日も「小泉環境相の演説に、世界から厳しい目が注がれた。『石炭依存』脱却への具体的な道筋を示せなかったためだ」と小泉氏を批判した。そのうえで「欧州を中心に、2030年までの石炭火力廃止を宣言する国が相次いでいる。だが、日本のエネルギー基本計画が規定する将来の電源構成は、石炭に過度に依存している」とエネルギー政策の見直しを求めた。

 一方、日経は「温暖化対策は省庁の壁を越えて取り組む課題だ。このままでは日本は公表済みの削減目標すら達成できない」と危機感を表明した。さらに「火力、原子力、再生可能エネルギーなどをどう組み合わせて使うか、具体的な方策をあらためて検討する必要がある」と電源構成の改革を提言した。

 地球規模で取り組む温暖化対策は、世界全体の排出量の4割を占める米国と中国を巻き込み、実効性を持たせなければ効果は期待できない。再生可能エネルギーの拡大など世論受けする理想論ばかりを振り回し、現実を踏まえない荒唐無稽な温暖化対策を求めるのは無責任である。

 産経は「日本が輸出する石炭火力発電所は環境性能に優れた設備だ」と強調し、「途上国では人が生きていくための電気を必要としている。日本の石炭火力技術は安価で安定した電力を供給する能力を備えている」と日本は石炭火力技術で途上国を含めた世界の温暖化対策に貢献するように訴えた。

 世界的にESG(環境・社会・ガバナンス)投資の流れが強まり、石炭火力に対する新規投資を縮小する動きが顕著だ。だが、これでは老朽化した石炭火力の建て替えも進まない。温室効果ガスの排出抑制を着実に進めるには、現実的な対策に冷静に取り組むことが肝要である。(井伊重之)

 ■COP25をめぐる主な社説

【産経】

 ・日本が説明すべきことは(17日付)

【朝日】

 ・これでは未来が危ない(17日付)

【毎日】

 ・「脱石炭」に背向けるのか(13日付)

【読売】

 ・脱温暖化の取り組みを着実に(16日付)

【日経】

 ・理想と現実の開き見せつけたCOP25(17日付)

【東京】

 ・本番は、これからだ(17日付)

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