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【風を読む】北のサンタに気をつけろ! 論説委員長・乾正人

朝鮮中央通信が4日報じた、軍馬に乗って両江道・白頭山地区の革命戦跡地を視察する金正恩朝鮮労働党委員長。日時は不明=北朝鮮(朝鮮中央通信=朝鮮通信)
朝鮮中央通信が4日報じた、軍馬に乗って両江道・白頭山地区の革命戦跡地を視察する金正恩朝鮮労働党委員長。日時は不明=北朝鮮(朝鮮中央通信=朝鮮通信)

 国際政治に休日はない、とはいうものの、土曜の深夜(米東部時間は土曜朝)に日米首脳が、1時間半近く電話会談する事態は尋常ではない。

 日本でも週休2日はすっかり定着したが、ホワイトハウスはもっと徹底している。しかもクリスマス直前の週末である。今回の電話会談は、トランプ米大統領からの要請で行われたというから、よほどのことだ。

 もちろん、その前日に行われた安倍晋三首相とイランのロウハニ大統領との会談も話題に上ったが、主題は北朝鮮だったはずだ。

 朝鮮半島情勢は、再び緊迫の度を増している。

 北朝鮮の非核化をめぐる米朝協議は暗礁に乗り上げて久しく、北朝鮮は勝手に交渉期限を年末に設定した。

 近く重要政策を決定する党の中央委員会を開催する方針で、クリスマスから年始にかけて大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験を再開するとの観測も出ている。北の外務省高官も「クリスマスプレゼントに何を選ぶかは米国の決心次第だ」と脅す。今ごろ金正恩朝鮮労働党委員長は、「米国や日本の良い子に何を贈ろうかな」とサンタ気取りでプレゼントを選んでいるのだろうが、迷惑な話である。

 これも金日成から親子3代続く伝統の「瀬戸際戦術」の一環ではあるが、不気味なのは金正恩の性格である。

 戦国時代でもあるまいに、自らの座を狙っているのではないかと疑心暗鬼になり、兄や叔父を残虐な方法で殺しても平然としていられる異常性は、曲がりなりにも日本人拉致を認めた先代とは趣を異にする。

 著名な政治学者であるグレアム・アリソン元米国防次官補は、日本アカデメイアが主催して開かれたシンポジウムで、朝鮮半島有事の可能性について「50%以上ではないが、かなり大きな可能性がある」と警告した。

 「またまた、今度もお得意の瀬戸際戦術だろう」とタカをくくっていると、本当に日本へ向けてミサイルを撃ち込んでくるかもしれない。

 そのとき、憲法9条のくびきがあるこの国に何ができるのか。隣国の韓国がアテにできないのは、ご存じの通り。国会は、いつまでも花見酒に酔っている場合ではない。

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