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【思ふことあり】スポーツジャーナリスト・増田明美 偉業を生む信頼と覚悟

札幌市中心部の大通公園
札幌市中心部の大通公園

 大通公園から大倉山シャンツェを望み、テレビ塔に見送られて札幌の街へ走り出す。来年8月の東京オリンピックのマラソンコースが決まった。

 まずは緑豊かな大通公園の外周を2周。その後、20キロのコースを1周した後、その北半分の10キロのコースを2周する。すすきの、中島公園、豊平川を渡り、平岸、北海道大学、赤レンガの道庁と札幌をたっぷり味わえる。アップダウンは少ないものの、コースの半分以上は夏の太陽が照りつけるので、暑くなりそうだ。

 本番まで7カ月余。運営側は通常、42・195キロのコースすべての図面を描き、警察との交渉や地元住民への説明をしていく。柵の設置や係員の配置などを事細かに決めていくのだが、北海道マラソンのコースがベースの周回コースになったので手間は省けるだろう。

 「一番の心配ごとは大通公園のビアガーデン」と冗談っぽく話す“左党”の友人がいる。毎年楽しみにしている市民や観光客は気が気でないかもしれない。スタートとフィニッシュの地点は選手の控室やウオーミングアップエリア、大会本部、メディア用のスペースなど、かなりの広さが必要だ。工夫してできるだけ市民生活に影響がないよう、知恵を絞っていく必要がある。

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 コースが決まり、選手もホッとして練習に集中できるだろう。代表に内定した鈴木亜由子さんを指導する高橋昌彦監督は「どんなコースでも、やることは一緒です。大事なことは本番のレースに向けてエネルギーをためること」と話す。そのために今はしっかり休んで心身ともに充電し、五輪に向かう覚悟を決めていくというのだ。

 高橋さんは、シドニー五輪で高橋尚子さんが金メダルを獲得したときに小出義雄監督の下でコーチをしていた。「あのときは『金メダルを取れるんじゃない?』という会話をスタッフみんなでしていたんですよ」と振り返る。「金メダルを取りたい!」ではなく、取りにいく練習ができていたという。

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