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【朝晴れエッセー】手紙・12月19日

 時々、誰かに手紙を書いてみたくなる。せっかく万年筆の補充インクは3軒の店を回って探して、やっと手に入ったし、ぜひこの万年筆で書いてみたいと思うのです。

 昔、私たちが中高生の頃は、ペンフレンドが大はやりで、私も福岡、大阪、五島列島の人たちと手紙のやりとりをしていた。北陸の田舎に住む私にとって、それは新鮮な気分を味わえたのです。送ってもらった写真もセンスがあるように思えた。

 でも、あまり長続きはしなかったけど、それは私の青春の一部分でした。まだ子供だった私たちには今ほどの情報もないから、共通の話題も少なく、自然に遠のいてしまったのでした。

 ところが今、この年齢になって、手紙という文化が世の中から消えつつあることに寂しさを感じてしまうのです。スマホという瞬間交流に押し流されて、もどかしい手紙を書く人なんてもういないらしい。

 でも、私はそれに抵抗して手紙を昔の同級生や妹や娘に出すのだが、

 「ごめんね。手紙もらったけど、手紙を書くのはちょっとね。で、電話にしたね」

 それがすべての結果なのです。

 今はあまり文字を書くこともないので、本当は私も手紙を書きながら、手が震えていることに気がつく。そして、国語が嫌いだった私には文章力もまったくない。文字も下手なばかりである。

 でも、アナログ人間の私としては、なかなか捨てがたい文化なのですが、やはり無理があるのでしょうね。

 大平鈴枝(73) 三重県名張市

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